自毛植毛
自分自身の髪を薄くなった部分に移植する方法です。
男性ホルモン受容体が存在しない後頭部や側頭部から頭皮（毛母細胞の深さまで）を広範囲に採取し1本1本を移植していきます。採取した部分はできるだけ傷跡が分かりにくいように縫合します。
移植した毛髪が定着すれば、ほぼ生涯にわたって生え続けます。
しかし移植した髪の毛は一旦抜け落ち3～4か月後に産毛で生え始め、効果の実感は10ヶ月～1年かかります。その後は正常な毛髪サイクルにより自然な毛髪になります。
植毛する本数や範囲にもよりますが、一度の採取可能な範囲（本数）があるので数回繰り返して手術する必要がある可能性もあります。
メリット
- 自分自身の毛髪なので拒絶反応のリスクがない
- 手術の成功率が高い。（定着率が良い）
- 薄毛の部分への自毛植毛が完了し定着すればメンテナンスが不要
デメリット
- 手術を何度も行う必要がある。
- 手術費用が高額
- 自毛植毛の効果の実感を得るまでに10ヶ月～1年程度かかる。
- 術後1週間程度は仕事を休む必要がある。（腫れや傷跡のダウンタイム）
しかし最新の自毛植毛は側頭部や後頭部を切らず、植毛ロボット「ARTAS」により4つのCCDカメラが1秒毎に50回撮影し、毛髪の生えている角度・方向・密度・本数を正確に把握し、専門医師がモニタリングチェックをしながら採取部分が自然な仕上がりになるよう最適な間隔で採取します。
わかりやすく説明すると採取する際に頭皮の硬さを測定して頭皮を引き伸ばして小さな円状で採取します。
引き伸ばして採取するので傷はとても小さくなり、縫合の必要もなく傷の治りも早いです。ただし後頭部の下半分は剃毛されるので伸びるまで我慢が必要なようです。メリットの多い最新の自毛植毛といえるでしょう。
治療料金が2,000本程度（1,000グラフト）で160万円程度かかります。
M字型薄毛の場合の植毛ですと平均約500本（250グラフト）必要ですので、広範囲にこの治療をすると更に費用がかかることになります。
ウィッグ（かつら）や育毛・増毛
最近のかつらは進化し、昔のような装着している違和感が随分なくなりました。大手企業は長年研究開発に力を注いでいるので完成度の高さで定評があります。ウィッグ（かつら）とは気付かないぐらい自然に見えます。
また、女性用のウィッグも年々お洒落で短時間で装着できるタイプが発売されています。レディースアデランスからは「フォンテーヌイヴ」（部分ウィッグ）という商品名で11色以上の毛色と4種類の毛質をブレンドさせています。あと「大人のエクステ・ヘアアップα」は自毛に人工毛を結び付けるタイプで1本の自毛に2本・自毛に2～6本・つむじ専用のボリュームアップの技術を持っています。
また、増毛技術がここ数年で飛躍的に進歩しました。
自分の髪の毛に1本ずつに人工毛を結毛する方法ですが1時間に1,000本増毛できるそうです。耐久性にも優れ洗髪可能・汗にも強く抜けにくいなど高性能な増毛法を開発されています。
レディースアートネイチャーにも同じような商品があります。
「ララ・ボーテ」が部分ウィッグで「髪のエクステ、ビューティーアップ」が自毛に人工毛をプラスした商品となります。
無料体験コース○○本予約受付中の広告や大手デパートで無料試着会などされているようです。
料金は個人個人で全く違うというような印象がありますが、つむじのラインのウィッグで190,000円ぐらいのようです。自毛に結び付けるタイプだと1本30円～50円前後でしょうか？
なかなか、明確な料金提示がされていないのが現状のようですのでサロンに行ってみないとわからない？？という印象があります。
メンテナンスセットの購入や、自毛に人工毛を結びつけるような増毛は定期的にサロンへ行かないといけませんね。
しかしとても自然で、お手入れ簡単ウィッグや日常生活に支障がない増毛技術なので高額であってもそれなりの価値はあるのかもしれません。
AGA
AGA（エージーエー）とは、「男性型脱毛症」（Androgenetic Alopecia）の事です。
思春期以降に額の生え際・頭頂部のどちらか一方、または両方から薄くなっていきます。原因は、遺伝・男性ホルモンの影響と言われています。
AGAの脱毛部位にはジヒドロテストステロンが高濃度にみられ、ヘアサイクルの成長期を短くするAGAの原因物質と考えられています。ヘアサイクルが短くなると髪の毛の成長期も短くなり髪の毛が長く太くなる前に抜け落ちます。AGAは進行しますので、何もせず放置しておくと髪の毛は減り続けます。
ただし、うぶ毛は残っていく＝毛包が存在しているという事になるので、何らかのアプローチをする事で髪の毛は長く太く育ちます。
女性の脱毛の種類
FAGA（女性男性型脱毛症）
加齢による女性ホルモンの低下が主な原因。
びまん性脱毛症
栄養不足や過度のストレス、遺伝などの要因が重なっておこります。
髪全体が薄くなっていき、頭頂部や分け目の頭皮が透けて見えてきます。
FAGAと合併する場合もあります。
牽引性脱毛症
バレリーナやポニーテルなど、髪を強く引っ張るようなヘアスタイルを長期間続けると
特定の部分の抜け毛が目立ってきます。
分け目を変えたり、ヘアスタイルを変えるとよいでしょう。
頭皮トラブルによる脱毛
脂漏性皮膚炎などで、頭皮のフケの量が過剰になり、フケが毛穴を塞ぎ、炎症をおこし、
髪の成長に影響をもたらします。専用のシャンプーを使用し、洗い過ぎないようにしましょう。
分娩後脱毛症
出産の数ヵ月後に、一時的に起こります。
出産によって女性ホルモンのバランスが急激に変化し、髪の成長サイクルに影響するためです。
普通は、半年から1年で自然に回復します。
まずは、一人で悩まず、クリニックに相談に行ってみましょう。
